メタル初心者なBABYMETALファンの為の”METAL歴史講座③”YouTube動画

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第1回でスラッシュメタルの誕生、第2回はそこから派生したアンダーグラウンドメタル、メロディックスピードメタルを紹介しました。

1960年代後半~1990年前半くらいまでのお話です。

今回はメタルが最盛期が迎えた1990年代、そして2000年代から現在に至るまでについて書いてみようと思います。


メタル最盛期から衰退へ


1970年代イギリスで生まれたメタルが世界中へ飛び火し、80年代以降はイギリス(NHOBHM)はもちろん、アメリカ(LAメタル/スラッシュメタル)やヨーロッパ(パワーメタル/メロディックスピードメタル)中心に80年代後半から90年代前半、メタルが最盛期を迎えます。

90年代、スラッシュメタルはよりハイブリッドな進化を遂げ、現在進行形になっているメタルの基礎を築きあげます。


メタル最盛期


1991年、メタリカ(METALLICA)はアルバム『METALLICA(通称:ブラックアルバム)』をリリース。


・Metallica – Enter Sandman(1991)




当時、NIRVANAやサウンドガーデンを中心にシアトルで密かに流行し始めていた「グランジ」にもヒントを得て、スピードだけでなく、グルーヴィーなへヴィネスを追及したこのアルバムは世界中で大ヒットします。

現在までに全世界で3,000万枚売れており、その後メタリカはグラミー賞を受賞したり、商業的にも大成功を収めメタル界きってのモンスターバンドに成長。

メタルが大きな市民権を得るまでに至りました。


同じくスラッシュメタル四天王のメガデス(MEGADETH)も、テクニカルなギターのリフや複雑な曲展開を特徴とした、”インテレクチュアル(知的な)・スラッシュメタル”と自称るサウンドを確立する。


・Megadeth – Holy Wars…The Punishment Due(1990)




メタリカのブラックアルバム以降はメガデスも後乗り的にへヴィネスを追及していくことになりますし、メタリカ程ではないにしても商業的成功を得ます。

当時、メガデスのギタリストだったマーティー・フリードマンはBABYMETALとも絡みがありますし、日本ではすっかり有名人ですね。


超硬派なスレイヤー(Slayer)に関してはそんなブームから一歩引いており、スタイルを変えずひたすらゴリゴリなスラッシュメタルを続けます。


新しいメタルシーンの登場


ANTHRAX(アンスラックス)もまた独自の路線を歩んでいました。

元々、ニューヨークパンクやストリート寄りなスタイルやサウンドを取り入れていましたが、ファンク等黒人的なリズムも取り入れていき、80年代以降アメリカで大きなムーブメントとなった”ヒップホップ(Hip Hop)”をも大胆に取り入れます。


・ANTHRAX featuring PUBLIC ENEMY – Bring the noise(1991)




当時の人気ヒップホップグループ「パブリック・エナミー(Public Enemy)」と共演をし、”ラップ・メタル(LAP METAL)”というジャンルを確立。

その後のミクスチャー/ラウド系ロックの基礎を築きます。


90年代初頭は80年代から活動を続けるメタルバンドの活躍が見られると共に、新しい世代のメタルバンドも登場します。


・Pantera – Mouth For War(1992)




パンテラ(PANTERA)のナパーム・デス等、同じくストリート寄りなハードコア/パンクの影響を色濃く感じられる独特のスラッシュメタルサウンドはその後のメタルに大きな影響を与えます。


メタルの衰退と世代交代


NIRVANAを初めとする”グランジ“が商業的な成功を収めていく中で、メタルはよりへヴィネスグルーブなサウンドへとシフトしていき、メロディックスピードメタルを始めとする、オールドスクールなルーツを持つメタルは90年代中期から衰退していきます。

HR/HM系バンドはそれまでの路線を捨て、1993年、1994年頃からより”へヴィ“にとギターのチューニングをこぞって下げ始めます。

1音下げの”D”は当たり前となり、ついには2音下げの”C”にまで落とし始めます。

弦はベロンベロンですね。


・Mötley Crüe – Smoke The Sky(1994)




モトリーまでもがこんな感じになっちゃいます。

このアルバム大好きなんですけどね。

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ラウド/ミクスチャーの台頭


nu-mtal
それまでのメタルバンドは新しいムーブメントにはいまいち乗れきれず、ANTHRAXが確立した”ラップ・メタル“から生まれたラウド/ミクスチャー系バンドのシーンがメインストリームとなります。


・Rage Against The Machine – Bulls on Parade(1996)




「レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against The Machine)」のまさしく”ラップメタル“といえるヘビーなサウンドにラップを乗せるというスタイルはその後のシーンに大きな影響を与えます。


個人的にレイジは大好きなバンドの一つ。
ギターのリフなんかにはレッド・ツェッペリンの影響も感じられますね。

ツェッペリンの代表曲「Immigrant Song(移民の歌)」(1970)




レイジの「Bulls on Parade」とクリソツ
この映像なんかを見るとツェッペリンも十分に”メタル”であると言えそうです。


と、話が逸れました…。
近年、編集されたものらしいですが、衝撃的にかっこいいこのツェッペリンの映像を見せたかったのです。


現在、メタリカのベーシストのロバート・トゥルージロが在籍していた「スイサイダル・テンデンシーズ (Suicidal Tendencies)」は80年代から活動するもののそれ程メジャーではなく、後にサウンドにファンク等のリズムを取り入れ、この時期に脚光を浴びるように。


また、グランジやオルタナティブロック、メタル、ヒップホップ等の影響を受けた”ニューメタル(Nu Metal)”というジャンルも登場します。

代表的なバンドの「コーン(Korn)」はRage Against The Machineと共に90年代後半に確固たる地位を確立します。


・Korn – Freak on a Leash(1999)




そして、コーンに見いだされ1997年にデビューした”ラップメタル”から派生した”ラップコア“バンド「リンプ・ビズキット(Limp Bizkit)」も大きな成功を収めます。


・Limp Bizkit – My Generation(2000)




この曲はBABYMETALの「おねだり大作戦」の元ネタです。


KOBAMETAL氏も名前を挙げたことがある「システム・オブ・ア・ダウン(System Of A Down)」もこんなシーンの中で登場。


・System Of A Down – Chop Suey!(2001)




管理人も大好きなバンドです。


そして、リンプ、レイジ以降のバンドとしてシーンを大きく牽引することになるのが「スリップノット(Slipknot)」。


・Slipknot – Spit It Out(2000)




パーカッションも加えた激しいサウンドはもちろん、ホラーなお面を被った見た目もかなりのインパクトがあり、その後の世代に大きな影響をもたらします。

サウンドやルックス面ではデス/ブラックメタルの影響も感じられ、これ以降デスボイスが流行するきっかけともなります。


90年代後半~2000年代初頭のこの時期は90年代初頭に商業的な成功を収めたベテランメタルバンドの苦悩の時代となります。

四天王のメタリカやメガデスはなんとかシーンに迎合しようとサウンドを改良していきますが、良い作品は生まれずファンからも批判を買い、過去の成功には程遠い結果しか得られませんでした。

そして、メガデスは2000年にボーカルであり司令塔のデイヴ・ムスティンが腕の故障を理由に活動を休止し、そのまま解散してしまいます。


メタルの復活


90年代中期からヒップホップを取り入れた”ラップメタル“、ハードコア/パンクから影響を受けた”ニューメタル“等、ラウド/ミクスチャー系バンドが新たなシーンを築きますが、2000年代に入りシステム・オブ・ア・ダウン、スリップノット辺りからまたメタル的なサウンドを前面に押し出したバンドが活躍を見せるようになります。

ということでいわゆるメタルの本流的なサウンドが改めて認められるようになり、再評価的な流れもあったのかメタリカやメガデス等、ベテランバンドが以前のようなメタルサウンドへ回帰しながらも現在のメタルシーンに受け入れるようなサウンドを確立していくこととなります。


メタリカは2004年、『St.Anger』をリリース。


・Metallica – Frantic(2004)




このアルバムを初めて聴いた私は久々のメタリカのメタルサウンドにかなり興奮をしました。
知人は「メタリカが帰ってきた…!」と、リアルにを流したそうです。


同じく2004年、メガデスは復活を遂げ、『THE SYSTEM HAS FAILED』をリリース。


・Megadeth – Kick The Chair(2004)




自身が掲げていた”インテレクチュアル・スラッシュメタル”復活です。


実は、管理人も一時はひたすら速弾きの練習なんかしていたくせに、1990年代後半は時代の流れもあってすっかりメタルから足を洗っていました。

当時、英米や日本で大流行していたオシャレで女の子にモテそうな”ブリットポップ・ムーブメント”や、”グランジ”の流れを汲む”オルタナティヴ・ロック”に流されていたのです…。

そんな中でも「スマッシング・パンプキンズ(Smashing Pumpkins)」はメタルを感じさせるとても良いバンドでした。


・The Smashing Pumpkins – An Ode To No One




メタル的なサウンドもあり、ゴシックでメランコリックな世界観は独特で完全にオンリーワンな存在でした。


その頃のパワーメタルシーン


もちろん、パワーメタルシーンでは新しい世代のバンドもしっかり活躍を見せていました。


・Children Of Bodom – Needled 24/7(2003)




フィンランドの「チルドレン・オブ・ボドム(Children Of Bodom)」はメロディックスピードメタルやパワーメタル的なサウンドにデスボイスを取り入れた”メロディックデスメタル“を信条としています。

また、リフや曲展開ではパンテラを思わせる…というか明らかにパクりと思われるようなフレーズもよく聴かれます。


第2回で登場した、ドイツや北欧を中心にムーブメントが起こったパワーメタルは90年代初期にブラインドガーディアンアングラ等を筆頭に隆盛しましたが、やはり同様に一時は衰退するものの北欧や日本では根強い人気がありましたし、世界的に大きく注目されないもののラウド系の流行を横目に常にシーンはありました。


代表的なのはフィンランドの「ストラトヴァリウス (Stratovarius)」や「ソナタ・アークティカ(Sonata Arctica)」等。


・SONATA ARCTICA – Wolf and Raven(2001)




叙情的なパワーメタル的ジャンルは商業的に大きな成功を得られないまでも日本でも強い人気を誇り、2000年以降には“神バンド”のギタリスト・Leda氏もベーシストとして在籍していた「ガルネリウス(Galneryus)」等、現在の日本のメタルシーンを牽引する若手アーティストが多く生まれます。


というわけで、大まかではありますが、世界のメタル・パワーメタルのシーンに関しての歴史についてのお話です。

日本のメタルももちろん重要な部分なので、それはまた日本に特化した内容で別の記事にしたいと思います。

そして、マリリン・マンソン好きな私なのでインダストリアル系についても書きたいと思っています。


<<メタル歴史講座②  >>メタル歴史講座④

BABYMETAL 東京ドームライブ WOWOWで放送


9月19/20日の東京ドームライブがWOWOWで放送されます。


12/18(日)21:00~ 『RED NIGHT』
1/1 (日)20:00~ 『BLACK NIGHT』


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⇒ BABYMETAL 東京ドーム動画をWOWOWで視聴する方法


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6 Responses

  1. 枝豆タル
    枝豆タル at · · Reply

    日本で知名度があり2000代活躍したメタルバンドを勝手ながら補足

    AVENGED SEVENFOLD(アメリカ)新世代メタルで抜きん出てた
    オススメアルバムは、CITY OF EVIL(2005年)

    BULLET FOR MY VALENTINE(イギリス)正統派メタルサウンド
    オススメアルバムは、SCREAM AIM FIRE(2008年)

    イジメ、ダメ、ゼッタイ Nemesis ver.でギター弾いたクリストファー・アモット繋がりで
    ARCH ENEMY(スウェーデン)メロディック・デスメタルバンド
    女性ヴォーカルのアンジェラ・ゴソウが加入した2000代から知名度上がった印象

    2010年代は個人的に、この前LOUD PARKで初来日したGLAMOUR OF THE KILL(イギリス)がお気に入り
    もちろんBABYMETAL(日本)もお気に入り

  2. ビギナメタル
    ビギナメタル at · · Reply

    ありがとうございます。
    また読ませて頂きました。そして枝豆タルさん、コメントありがとうございます。
    メタルの流れがよくわかりました。皆さん、かなり詳しいんですね。

  3. 匿名
    匿名 at · · Reply

    「my generation」は「4の歌」ではなく「おねだり大作戦」の元ネタでは…

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